なぜ世の中の風景が写真に写るのか不思議ですよね。
そもそも人間ってどうやって色を認識しているの?とか
カメラを買ったばかりとかだと写真の原理について知らない方も多いのではないでしょうか?
僕も最初の頃はなんとなく「光をとらえるってこと?」くらいの認識でした。
こんな疑問をお持ちの方は是非ごらんください。
なぜ人間は色を認識出来るのか?
光が物体にあたると「散乱(さんらん)」という現象がおこります。
いきなりお勉強ですが、「そういうものだ」という理解で大丈夫です。
光が当たった物体で反射するのですが、物体によって特定の色の波長は吸収され、ある色の光だけ反射するイメージです。
例えばりんごに光が当たると赤以外の波長はりんごに吸収されるのです。
カメラの原理(ピンホール現象)
カメラの原点は「ピンホール現象(小穴投影)」
真っ暗な部屋の壁に小さい穴があると、その穴を通った光は部屋の反対側の壁に外の景色を写します。
その際景色は上下左右反対になります。
これを「ピンホール現象(小穴投影)」と言います。
カメラ・オブスキュラ(カメラ・オブスクラ)とは?
歴史的にはこの現象を利用した装置を「カメラ・オブスキュラ(カメラ・オブスクラ)」と言います。
Cameraは「部屋」、Obscureは「暗い」で暗い部屋というラテン語。
カメラの語源ですね。
原理はピンホールカメラと全く同じ。
光の入らない箱に針穴を空けて、印画紙をセットすればそこに風景が浮かび上がります。
昔理科の授業で作ったことある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここまでくると、なんか写真が撮れそうな雰囲気が出てきました!
レンズの役割
ピンホールでは、光の力が弱いため、フィルムの感光材料を反応させるのにとても時間がかかります。
そこでレンズの出番。
レンズはレンズ全体に当たった光を強い光として収束させることが出来るので、光を取り込む時間を大幅に短縮出来ます。
虫めがねをイメージすると分かりやすいと思います。
また、レンズには凹凸具合によって被写体との距離に応じて反対側に焦点を結びます。
「これがピントが合う」という状態。
現像
ここからはレンズが捉えた光をフィルムに写す工程についてです。
カメラのフィルムにはハロゲン化銀というものが使われているのですが、ハロゲン化銀は光が当たると化学反応が起こり、画像パターンが出来ます。
これを感光と呼びます。
ちなみに「ハロゲン化」とは「塩(えん)」という化合物に変化することを意味する反応です。
これが「銀塩フィルム」の語源ですね。
モノクロフィルムの場合
感光したフィルムを現像液につけると光があたった部分が黒くなります。
像が現れるから「現像」
未感光のハロゲン化銀を溶かす液体に入れるとハロゲン化銀が取り払われます。
この工程を「定着」とよびます。
カラーフィルムの場合
基本はモノクロと同じなのですが、カラーフィルムは赤、緑、青の3層で構成されており、それぞれ特定波長の光だけに反応して感光するようなってます。
赤、緑、青はデジタルでもおなじみのRGBの3原色。そう考えると、色再現の方法は昔も今も変わらないですね。
余談ですが、印画紙に発色させたり印刷する場合にはCMYKという色再現方法になります。
ここで一気に色の再現性が狭まってしまいます。
(色再現も奥が深いので別途書こうとおもいます)
デジタルカメラの場合は?
ここまで書いた流れが写真の原理なので、デジタルカメラになっても考え方は同じです。
フィルムの役割を果たすのが撮像素子(センサー)になるだけです。
CMOSとかCCDとか呼ばれるやつですね。
急に電子機器になるのでピンと来ないかもしれませんが、原理は同じ。
だからこそ、この理屈を覚えておくと、ずっと役立つ知識になります。
まとめ
今回は「色を認識するということ〜ネガフィルムができるまで」をまとめてみました。
写真の原理を知ることは、光や色の捉え方の概念を変えますし、撮影に大いに役にたちます。
とはいえ、全体の流れをわかりやすく簡略化して書いたため、各工程、実際はもっともっと奥深いです。
大切なところは別途詳細記事を書きたいなと思ってます!
・色は特定の物体によって特定の波長を吸収するのですべてのものが違う色で見える
・写真は「ピンホール現象」が原点
・レンズで光を集める
・とらえた光をフィルムに感光
・カラーフイルムはRGBの3層がそれぞれの光の波長に反応
最後までごらんいただきありがとうございました!!